電動昇降デスクなどでお馴染みのFLEXISPOTから「チェアとして使用できるフィットネスバイク」が登場!背もたれ有りの独特な構造を詳細レビューしていきます。
- 「Sit2Go FC211」レビュー!背もたれ付きの座るフィットネスバイク。健康器具と椅子の中間を狙ったFLEXISPOTの意欲作
「Sit2Go FC211」レビュー!背もたれ付きの座るフィットネスバイク。健康器具と椅子の中間を狙ったFLEXISPOTの意欲作
テレワークの普及に伴って、在宅勤務のシーンが増えてくると表面化してくるのはやはり「運動不足」でしょう。
それ以前は会社への通勤などで必然的に身体を動かすことになっていたと思いますが、どうしても在宅業務となると運動をサボってしまいがちになります。
作業に没頭したいがために、中々デスクから離れるという選択を取ることができないのが原因です。
ただ、座ったままになると足腰が弱りますし運動不足から血流も悪くなり、美容面やメタボだけでなく仕舞いには病気になったりしてしまいます。これはとても深刻な問題です。
こうした作業集中したいデスクワーカーの方は「運動が嫌い」なわけではなく、「運動によって作業中断させられる」のが嫌というパターンが多いのではないでしょうか。
要するに作業したまま運動できるのであれば、身体を動かすことはやぶさかではないわけです!
その解決手段のひとつとして、電動昇降デスクなどで有名なFLEXISPOTから、「Sit2Go FC211」という新製品が登場しました。
何とこの製品、フィットネスバイクであるのに前方にハンドルなどはなく、背もたれの付いた椅子として使えるという健康器具とオフィスチェアをかけ合わせたような製品です。
非常に挑戦的なこの「Sit2Go FC211」を、今回は詳細レビューしていきます!
Sit2Go FC211はフィットネスチェアという新しいジャンルの最新モデル!背もたれのあるフィットネスバイクは非常に珍しい存在だ
当ブログにて度々紹介しているFLEXISPOTの製品ですが、椅子関連は初めてですね。
実は電動昇降デスクだけでなく、学習椅子やゲーミングチェアといった製品も出しているFLEXISPOTですが、その中でもオフィスや作業環境で使うフィットネスバイクというジャンルには結構力を入れています。「オフィス用品×健康器具」のとり合わせですね。
今回はその中でも、2021年9月に新発売となったばかりの新型フィットネスバイク「Sit2Go FC211」をご紹介。
まずはこちらの動画をご覧ください。公式のプロモーションムービーですが、このようにオフィス環境や仕事場で使うことを想定されたものです。
もともとFLEXISPOTは人間工学を原則として、使いやすいオフィス用品の開発・販売を手がけるメーカーですから、このような健康志向チェアも作っているのは納得ですね。
以前から同様の製品は同社から出ていたのですが、今回の新型は「背もたれ」が付いている点が非常に特徴的です。
通常、フィットネスバイクといえばその名の通り自転車に近い形状をしているものですから、運動することが最優先で座り心地などは考慮されません。
FLEXISPOTのSit2Go FC211では、これに「椅子」としての機能を付け加えた製品になります。当然座面も通常のフィットネスバイクのような細身ではなく、横に広がっておりある程度の座り心地を確保。普通のフィットネスバイクではありえない後傾姿勢での運動を可能にしている珍しいタイプの健康器具です。
まさにありそうでなかったものといえましょう。FLEXISPOTは結構チャレンジ精神旺盛というか、尖った製品を作ってくる傾向にあるので同社だからこそ作れたのかもしれません。
こちらの製品は組立てが必要になりますが、1人でも可能な簡単作業となりますので、その組立て工程から詳細にレビューしていきます。
FLEXISPOT「Sit2Go FC211」スペック
画像引用元:公式サイト
本体重量 | 22.8kg |
---|---|
耐荷重 | 100kg |
昇降範囲 | 570-800mm |
梱包仕様 | 1個口,寸法748×387×584mm,重量26.5kg |
FLEXISPOT「Sit2Go FC211」組立て工程詳細!組立ては簡単で1人でも可能だが、箱から取り出すときは指を挟んだりしないよう注意
FLEXISPOT製品は電動昇降デスクのときもそうでしたが、梱包はとてもしっかりしています。
そのため総重量は26.5kgで完全な箱型梱包。一応「TEAM LIFT」と書いてあるように、本来は2名で搬入するのを想定しているようです。
私の時は佐川のお兄さんが1人で軽々と持ってきてくれましたが、室内搬入は自分でやる必要があります。
実際結構重いので、無理して腰などを傷めないように心配であれば誰かに手伝ってもらうのが良いでしょう。
箱を開封すると厳重に発泡材で囲まれています。これなら輸送中に揺れたりしても傷付くことはありませんね!
本体と付属パーツは分離されてこのように収まっています。基本的に箱を部屋に運び込めば、部品も少なく組立て自体は1人でも簡単にできます。
ただ、馴染みやすいデザインにする都合上、形状がどの面もフラットな設計になっており、またハンドル部分がない設計からも取り出すときに掴みどころがない形をしています。
本体重量も結構ありますので、外箱を破壊せずに垂直に取り出そうとする場合は体勢や落下させて怪我をしないように注意してください。
スペースがあるなら、箱を横倒しにしてスライドさせるように引き抜いても良いかもしれませんね。
こちらが内容物の一覧。
まずは説明書と照らし合わせて、ネジやワッシャーなどの必要部品が全て揃っているかどうか確認しましょう。
付属品の中で一番目を引いたのがこれ!そう、靴下です。
フィットネスバイクに乗るときは靴下をはく方が多いと思いますが、それ用に使ってということなのか、FLEXISPOTのロゴなどが刺繍されたサイズ別の靴下が2足分同梱されていました。
乾電池が付属することはあっても、靴下が付属する製品って中々ありませんよね!
白い方の靴下には「I’m so 元気」と刺繍されていて思わず笑ってしまいましたが、こういう遊び心があるのはFLEXISPOTならではというところでしょう。
ちなみに後述しますが、メーターを動かすのに必要な単三乾電池は付属しませんので自分で用意する必要があります。靴下は付いてくるのに!(笑)
【ステップ1】本体後脚を展開する
ではさっそく組立てていきましょう!
まずは本体の後方にある脚部を展開します。梱包されているときは上記画像のように折りたたまれていますが、このキャスター付きの後脚2本はYの字に展開するようになっています。
ちなみに、作業するときは赤く囲ってある座面取り付け部の潤滑用のグリスに注意してください。結構大量に塗布されていて、作業時に触ってしまうと手に付いてしまう他、その状態で手が滑ると怪我に繋がる可能性があるからです。
「カチッ」と音がするまで脚を展開するとこのようになります。このカチッという音は使用中に脚が曲がらないようにロックする機構があるためです。
「収納するときに脚を畳みたいときはどうするの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ひっくり返してみると分かりますが、脚部は上記画像の赤く囲った2ヵ所のピンがバネの力で穴にはまることでロックされる仕組みになっています。
付属の六角レンチでこのピンを押しながら、脚を曲げることで元に戻すことができます。
バネの力はそんなに強くないので普通に押し込むことができます。もし固いと感じるときは、脚の展開具合によって側面方向に押し付けられているからですので、脚の曲げ具合を適切な位置に調節しましょう。
【ステップ2】ワッシャーをかませて左右のペダルを取り付ける
次に左右のペダルを取り付けです。
ペダルは本体部分にねじって取り付けるのですが、そのときワッシャーをかませます。
説明書には「スプリングワッシャーを~」と書いてあるのですが、実際に使うのは付属品番号【5】の「ワッシャー」であり、【7】の「スプリングワッシャー」ではない点に注意です。
そもそも径が合わないですし、番号指示は合っているのでわかるとは思いますが、説明文だけ見ると実際のものと異なるものを指定しているのでここは誤表記だったのかもしれません。
ワッシャーを取り付けてから、ペダルをねじ込んでいきます。ペダルにはそれぞれ【L】と【R】のシールが貼られているので対応する方を付けましょう。
ペダルの取り付け時はペダル自体を回転させるのではなくて、その間にあるナット部分を回して締めていきます。
指である程度締めたら、付属のレンチを使ってしっかりと固定してあげます。ナットの回転方向は左右のペダルでそれぞれ異なります。
【ステップ3】シートチューブを最大まで上げる
次のステップで作業し易いように、シートチューブ(座面伸縮部分)の高さを最大まで上げておきます。座面の左側にあるレバーを押し込めばガス圧で勝手に上昇します。
ただ前述したようにこの付近にはグリスが塗布されていますので、レバー以外の部分を掴んでベタベタにならないようにしましょう。
【ステップ4】シートチューブにクッションを取り付ける
座面の取り付けを行います。上記画像のプレート部分に、クッションパーツを乗せて裏面からワッシャーをかませたネジで締めて固定します。
使用するネジとワッシャーは全部で6つずつ付属するのですが内訳が、
- 無塗装×4
- 黒塗装×2
となっています。
説明書には特に記載はされていないのですが、このうちの2つ分は背もたれの取り付け時に使用するため、ここで使用するのは無塗装(銀色)の4つであることに注意してください。
ネジ締めをする際は付属の六角レンチを使うのですが、座面を上下させるためのレバーと干渉して締め辛いときは座面を前後にスライドさせましょう。
シートチューブの前方にあるレバーを引いてプレート部分を前後にずらすことができますから、限界まで前方にスライドさせた状態で作業するとやり易いです。
【ステップ5】背もたれを取り付ける
座面の取り付けが終わったら最後に背もたれの取り付け作業にかかります。
背もたれはパーツを上記画像の部分に差し込んで、上と横から4ヵ所のネジで固定する仕組みになっています。
まずは背もたれパーツを差し込んで、上方向から付属のネジで固定してしまいましょう。このネジは唯一クロス凹ネジになっていて、プラスドライバーで締める必要があります。
付属の六角レンチは片側がプラスドライバーも兼ねているのですが、回転させ辛いためできればプラスドライバーを別途用意した方が作業しやすくオススメです。
次は横方向から固定します。このとき使うのは座面を取り付けるときに使わなかった黒く塗装されたネジとワッシャー、そして付属品番号【7】のスプリングワッシャーです。
この3つのパーツを上記画像のように、
- ネジ本体
- スプリングワッシャー
- ワッシャー
の順で重ねて、これを使って背もたれを横から固定します。
六角レンチを使ってしっかりと締めて、ガタツキがないか確認したら組立ては完了です!
FLEXISPOT「Sit2Go FC211」の機能と使い方
「Sit2Go FC211」の完成です!
改めて見るとやはり背もたれが付いているのは非常に特徴的で、他のフィットネスバイクとは一線を画すデザインになっていますね。細部について見ていきましょう!
液晶ディスプレイ部分は単三乾電池2本で動き、
- 運動時間
- 速度
- 距離
- 消費カロリー
- 総距離
- その他パラメータ
を確認することができます。
このパーツはただはまっているだけなので、道具を使わずに手で取り外しが可能なシンプルな仕組みになっています。
前述しましたが電池自体は付属していないので、別途自分で用意する必要があります。もちろん漕ぐだけなら電池無しでも動きます。
好みに合わせて負荷を調節することも可能。本体中央部に付いているダイヤルを回転させることで簡単に設定でき、全部で8段階の強さから選べます。
シート調整は座面の左側にあるレバーを引き上げた状態で上下移動、前方にあるレバーを持ち上げて前後にスライドできます。
「Sit2Go FC211」を使ってみての感想!フィットネスバイクと椅子の「中間」を目指したバランス型。足の落ち着きがないタイプには意外と馴染む!
画像引用元:公式サイト
実際に2週間近く使用してみての感想ですが、端的に言うと突出した機能ではなく「バランス型を目指した健康器具ライクな椅子」だと思いました。
まずこの「Sit2Go FC211」は見てわかる通り【フィットネスバイク】と【チェア】としての機能を持たせた製品であることは明らかです。
フィットネスバイクとしてみたとき
フィットネスバイクとして見ると、やはり本格的なフィットネスバイクとは性格が違います。
座面が横方向に大きめに作られているため座ったときの快適性は上がっていますが、その性質上垂直方向へ蹴りだせないため漕ぎにくいと感じる人もいるでしょう。
それはそのはず、背もたれが付いており前方にはハンドル部分がないことからもわかるように前傾姿勢で使うことをそもそも想定していないのです。
自転車でいうところの電動アシストタイプのママチャリのように、漕ぐ効率や姿勢は捨てて、快適性を重視しているわけです。
あくまでこの製品は「デスクに向かった状態で使う」のが前提の設計思想です。そのためにハンドルやテーブル(以前の製品では前方にテーブル付きのものがあった)を排したデザインになっています。
普通の自転車やフィットネスバイクのようにハンドルに手を置いて漕ぐことを想像していると少々面食らうかもしれませんね。
チェアとしてみたとき
では「チェア」としてはどうでしょうか。座面はクッションになっており、前述したように横方向へは大きく広いため自転車よりもずっと快適です。
とはいえ、クッションの硬さや弾力性自体は一般的なサドルよりは柔らかめですが、それなりに張りがあるので「1日8時間ずっと座り続けて快適か」と問われるとちょっときついかなという感じです。
また、自分の脚の置き場も人によっては困るかもしれません。
基本的にペダルに足をかけておくわけですから、ペダルの仕組み的に必ず前後または上下に足があるので、普段から椅子に座るときに足をピッタリ揃えているという方は違和感を感じるでしょう。
一応座面を前方までスライドさせれば、本体の前脚の付け根部分に足を揃えて乗せることはできますが膝から直角に曲げて足を接地させるのは難しいです。
背もたれは結構しっかりしておりメッシュ構造になっているので、やはり後傾させて足を前方へ投げ出すような形で使うのがベストなポジションだと思います。
そもそもフィットネスバイクの性格を持たせた製品なのでこれらのことも当たり前ではありますし、使う前から想像に難くありませんので比較自体がおかしいことですが、オフィスチェアと比べると長時間の快適性はやはり専門の椅子には及ばないでしょう。
バランス型である強み
色々な意味で「バランス型」である「Sit2Go FC211」ですが、手放しで褒められる部分もあります。
まず「考え事」をしているときの「思考時間を無駄にせず刺激を与えられる」ことでアイデアが出やすくなるという点です。
これはデスクワーク中心の方でも業務内容やタイプが分かれるところかもしれませんが、良いアイデアなどが中々でなくて、手を動かすよりも思考時間が長いタイプの方にはオススメできます。
だいたいこうなるときは作業が行き詰っているので、本来なら散歩をするとか別のことをして身体を刺激させるのが一番良いのですが、一旦机から離れると出かかっているアイデアが消えたりやる気が落ちるタイプの方は、この思考時間を無駄にせず有効活用できるのは強みです。
そして一番オススメできるのが「足の落ち着きがない人」だと思います。例えば普通の椅子を使っていて普段から、
- 椅子の上で胡坐を組む
- 変な姿勢で座る
- 頻繁に体勢が変わる
- 頻繁に脚を組み替える
- 脚をブラブラさせる
- 椅子をくるくる回転させる
- 貧乏ゆすりをする
というような動作をしている人には割と効果的です。
このタイプの方は一見落ち着きがなく集中力を欠いているように見えるので、会社などでやると周りの目が気になるのですが、実は無意識に身体を動かして覚えようとしているからだそうです。
私もこのタイプなので良くわかるのですが、何か足を暴れさせておいた方が作業の実入りが良いんですよね(笑)
座面が広めとはいえ、一般的な椅子よりは小さいですし回転もしないので必然的に腰にダメージが入るような姿勢は制限されますし、ペダルを回転させていればいつも行き場を失いがちな脚も満足してくれて、太ももの裏も圧迫されないから血流も良くなります。この点は割と快適でした。
また、これらことから「座学」とは非常に相性が良いです。
最近はネットでのオンライン授業や、講師の方のビデオを見たり、プロが解説するYoutubeで学習するというのが身近な存在になってきました。
インプットの時間というのはただ座っているだけではもったいないですし、身体を動かすことで関連付けて覚えられるタイプの方には本当に良いものです。
リアル会場での講習や教室、職場などでは人目を気にして中々できないことですが、こうしたオンデマンド型であれば学習する側もやりたい放題できます!
言語学習などにも良いですしクリエイターの方は映像作品を鑑賞したりして引き出しを増やしたりするときにも使えますね。
ガッツリ運動をして身体を引き絞るために使うのであれば不足であるものの、適度な運動をしながら作業を進めたいという健康志向のあるユーザーにはフィットする位置付けの製品でしょう。
そうした意味から、最初に言った「バランス型を目指した健康器具ライクな椅子」という感想になりました。
静穏性は優秀。キャスター付きで部屋間の移動も楽
実際に使っているときの動作音ですが、静穏性は優秀で負荷をかけて漕いでもとても静かです。そのため時間を気にせず使えますから、深夜に黙々と作業しながら漕いでいても全く問題ありません。
ペダルの質感、漕いだ時の異音などもなく滑らかに動作しますので品質面でも良いものでした。
また、キャスターが付いているため平面上であればコロコロ転がしていけるので、部屋間での移動も楽にできます。居間でテレビを見ながら、作業部屋で勉強しながら、というようにシーンによって使い分けが可能。
本体が細長い形をしているので廊下や部屋の入口の搬入も容易です。
ちなみにキャスターがあることで「使用中安定しないのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、そこはしっかり対策済みです。
「Sit2Go FC211」のキャスターは通常時は滑らかに転がりますが、重量がかかると自動でキャスターがロックされる仕組みになっています。つまり誰かが上に乗っているときは勝手に固定されるので位置がずれたりする心配はありません。
「Sit2Go FC211」は39,600円。健康が気になるデスクワーカーであれば事務所や部屋に1台あると便利。電動昇降デスクとの相性は抜群
画像引用元:公式サイト
さてさて、ここまで組立てから使用感まで詳細に見てきましたがいよいよ気になるお値段。「Sit2Go FC211」の価格は39,600円となっています!
むむむ……!
一般的なフィットネスバイクをAmazonなどで探してみると、だいたい20,000円程度~35,000円程度のものがボリューム層といえます。
その価格帯と比べると少し値が張るという印象は受けてしまいますが、ここで考慮したいのはその独自性です。
まずキャスターで転がすことができるフィットネスバイクが驚くほど少ない点。専門の運動器具として激しく酷使することを前提とするなら可動部は少ない方がコスト的にも耐久面でも良いということなのかもしれませんが、折り畳みができるものはあれど、転がして移動できるのは中々ありません。
次いでやはり特徴的なデザインになっている背もたれ部分。腰回りサポートが付いているものはありますが、ここまで大きな背もたれが付いているのはこの製品くらいでしょう。
散々前述したとおり、コンセプトが違うのです。
端的に言ってしまえば、「Sit2Go FC211」は「オフィスや自宅でデスクワーク中心の仕事を手を止めずに作業しながら、健康のことも考えてあまりきつくない程度の運動を好きな時に好きな場所でそこそこやりたい」という非常にニッチというかターゲットを絞って狙い撃ちにしています。
そのため、良くも悪くもバランス型に見える製品ではあるものの、刺さる人には間違いなく刺さるというだいぶエッジの効いた製品です。
当然他社からは競合する製品が出ていない(ターゲット層が狭く、出そうと思っていないのか……?)ため独自進化を遂げてきたので、唯一無二の存在になっているわけです。
そう考えると一般的なフィットネスバイクと比べるのもおかしいのですが、それと比べて若干高くても納得はできるところでしょう。
実際の活用例としてぜひ紹介しておきたいのは、FLEXISPOTが主力としている電動昇降デスクと合わせたときです。
この例では同社の電動昇降デスク「FLEXISPOT E7」を使っていますが、このように広いデスクでは天板下部が自由な空間として活用できます。
キャスターが付いて椅子寄りのデザインである「Sit2Go FC211」は普通の椅子と同じようにデスク下に収納しておくことができますから、想像しているよりも空間を圧迫しないのは優秀です。
ただ、Sit2Go FC211に座ると座面を最低まで下げてもそれなりに高さがあるので、机の下に足を入れて漕ぎたい場合は膝の上下運動分も加味するとそれなりにデスクの高さも必要になります。
電動昇降デスクならば座面の高さを変えても机ごと対応させられるので、そうしたことからも相性が抜群なので、既に昇降デスクを使っているユーザーにはとても魅力的なオプションでしょう。
ほぼ4万円という価格ですので安い買い物ではないですし、デスクなどと違って必須のアイテムかといえばそうでもありませんからモノとしてはちょっと贅沢な一品になります。
しかしながら、昨今テレワークの普及で在宅でのお仕事になった方や元々そうだった方が、より充実した仕事環境にしたいと望むときには選択肢に入ってくるものだと思いますので、お仕事もお家にいる時間も無駄なく活用したい方にはぜひ検討してみて欲しい製品です。
冒頭にも書きましたが、こういった挑戦的な製品は中々メーカーが作ってくれませんから、ニッチな方面に刺さることの多いFLEXISPOTさんには今後も頑張っていただきたいですね!
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