個人ブログなどでSSL化するのはコスト的に負担がかかりますが、格安SSL証明書の選択肢が結構あります。価格一覧や選び方について。
格安SSL証明書一覧と値段比較。DVタイプが年間1,000円程度から発行可能、近年は選択肢が増えてきた
前回の記事ではSSL証明書の認証レベルの違いなどについてみましたが、今回は実際に格安SSL証明書でどの程度費用がかかるのかを見てみましょう。
個人で入手可能なSSL証明書はドメイン認証タイプになりますが、これも一昔前までは結構良いお値段がしたものです。
しかし、最近のSSL化の流れもあってか、とてもリーズナブルないわゆる「格安SSL」が登場し、選べる種類も増えてきました。
国内で買える格安SSL証明書
以下は国内で購入可能な格安SSLの比較と値段等の表です。価格は税抜き価格で表記してあります。
サービス名 | 販売企業 (代理店) |
商品名 | 認証局 | 1年 | 2年 | 3年 |
---|---|---|---|---|---|---|
SSLボックス | ネットオウル | CoreSSL | Comodo | 990円 | 1,780円 | 2,370円 |
FujiSSL | ニジモ | FujiSSL | SECOM | 1,000円 | 1,800円 | 2,400円 |
Best SSL | エピス | PositiveSSL | Comodo | 1,100円 | 2,000円 | 2,750円 |
SSLストア | ニジモ | PositiveSSL | Comodo | 1,200円 | 2,200円 | 3,200円 |
SSLストア | ニジモ | RapidSSL | GeoTrust | 1,500円 | 2,700円 | 3,200円 |
さくらのSSL | さくらインターネット | RapidSSL | GeoTrust | 1,500円 | 2,700円 | 3,200円 |
格安SSLの一覧なので年間費用は1,500円以下で探してみましたが、有名どころで選ぶとだいたいこのあたりが選択候補となるでしょう。
ほとんどの場合3年などの期間有効な証明書を買うと、1年あたりの割引率が高くなるのでお得になります。
国内で買えるワイルドカード格安SSL証明書
ワイルドカードのSSL証明書は指定されたドメイン名に属する全てのサブドメインをSSL暗号化できます。
たとえば、
- https://example.com/
- https://shop.example.com/
- https://blog.example.com/
といった具合。サブドメインでの運用をされていない方は読み飛ばして構いません。
価格は税抜き価格での表記となります。
サービス名 | 販売企業 (代理店) |
商品名 | 認証局 | 1年 | 2年 | 3年 |
---|---|---|---|---|---|---|
SSLストア | ニジモ | PositiveSSL | Comodo | 11,000円 | 21,000円 | 30,000円 |
Best SSL | エピス | PositiveSSL | Comodo | 12,500円 | 23,250円 | 32,650円 |
Best SSL | エピス | EssentialSSL | Comodo | 12,950円 | 24,000円 | 34,850円 |
SSLボックス | ネットオウル | CoreSSL | Comodo | 16,000円 | 30,000円 | 42,000円 |
SSLストア | ニジモ | RapidSSL | GeoTrust | 18,519円 | 32,686円 | 46,297円 |
Best SSL | エピス | RapidSSL | GeoTrust | 20,000円 | 36,700円 | 52,450円 |
格安系とはいえ、前述のSSL証明書と比べると値段がかなりアップします。その代わりサブドメインでのSSL化運用ができ、個数は無制限なので、ショップサイト、ブログなどを分けて使っている場合は重宝します。
以前はワイルドカード対応のSSLはかなり高額なものでしたが、近年は安く入手できるようになりましたね。
格安SSL証明書の選び方。ブランドや利用中のサービス、サイトシールの有無、スマホやブラウザ対応率で選ぼう
たくさんの格安SSLがあって、どれを選んだら良いか迷ってしまいますよね。そこでいくつか判断材料を元に、オススメの格安SSLの選び方を書いてみます。
利用中のレンタルサーバ業者が扱っているものを選ぶ
まず現在利用中のサービスなどを判断材料にするやり方。
たとえばブロガー御用達のレンタルサーバであるエックスサーバー株式会社でもSSL証明書を購入することができますが、同社のレンタルサーバー利用者はSSL証明書購入後の面倒なインストール作業を行う必要がありません。自動で行われるので、負担作業が大幅に減ります。
もし既にエックスサーバーでウェブサイトを運営しているなら、そこでの取り扱いブランドのSSLを購入した方が合理的といえます。
SSLのブラウザ対応率で選ぶ
SSLのブランドによってはブラウザへの対応率が若干異なります。
特にガラケーやスマートフォンなどへの対応率には違いがでやすいため、高対応率を謳っているブランドを選ぶのも手です。せっかくお金を出してSSL証明書を買うのですから、できるだけ多くの端末で同じように表示されて欲しいですよね。
サイトシールが表示できるかどうかで選ぶ
サイトシールとはこのようなものです。「SSLを導入していて安全ですよ!」と訪問者へアピールすることができるステッカーと考えて良いでしょう。
上記画像は当ブログのものですが、SSLのシールをクリックすると詳細表示が出せます。
実は格安SSLではサイトシールを表示できるものが少なく、前述の候補の中でサイトシールが表示可能なSSLは、
- FujiSSL
- PositiveSSL
- RapidSSL
ぐらいです。
高額なSSLだとサイトシールを提供してくれるのですが、格安となると中々シールが手に入りません。
また、RapidSSLは単純に画像だけのサイトシールのため、押しても詳細な証明は表示されないのでその点には注意。
当ブログではFujiSSLを導入していますが、このブランドを選んだ決定打はまさにこのサイトシールでした。格安で詳細表示できるのが嬉しい!
そもそもSSLを導入していればそもそもアドレスバーで区別が付くので、貼り付け義務などは一切なく、あってもなくても構わないのですがどうしても貼り付けしたかったのです。運営者の自己満足ですが、これを満たせるのは大きな判断材料になるでしょう。
認証局のブランドで選ぶ
ファッションなどがそうであるように、機能は同じであってもブランドは大事なものです。SSL認証局のブランド名で選んでみるのも良いでしょう。
たとえばRapidSSLは認証局がジオトラスト(GeoTrust)です。GeoTrustは旧ベリサインブランドを有しているシマンテックグループですので、その信用力や知名度は高いです。
国内でみるならば当ブログで導入しているFujiSSLも面白いです。日本産のSSLを謳っているだけあって、認証局が「セコム(SECOM)」。「セコム、してますか?」のあのセコムです。ネタにできるのが素敵!
このように認証局のブランド名で購入するSSL証明書を選んでみるのも楽しいです。
常時SSL化するならサービスが出揃ってきた今がチャンス。SEO的にも優遇されるので早めに導入したいところ
前回の記事でも書きましたが、最近はGoogleなどの検索エンジンをはじめ、ChromeやFirefoxといったブラウザを見てもわかるとおり、SSL化が標準になるという強い流れを感じます。
検索エンジンの結果を決める要因の1つとしてそのウェブサイトが常時SSL化されているかどうかが採用されている以上、サイト運営者にとっては避けて通れないのがSSL化です。
別記事にて掲載予定ですが、2017年に入ってAmazonなどのリンクもSSL対応するようになっているため、格安SSLも含めてサービスが出揃ってきた今がもっとも常時SSL化へ移行しやすいタイミングなのではないかと思います。
善は急げ、いずれはやらなくてはいけないSSL化。できるだけ早めにやっておきたいですね!
コメント